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1尾のヒラメの力

2013年10月23日
釣りDVDの制作の合間に、ちょこちょこと釣り雑誌やカタログ撮影の仕事をいただいてます。

釣り雑誌やカタログ撮影の仕事が立て続けに舞い込むと、本業のDVD制作がおろそかになってしまうのですが、私がつくる水中撮影を絡めたDVDは、ロケに 行ったからといって必ずモノになるというものではない、つまり気象、海況、魚のご機嫌次第で意図した撮影ができず撮り直しが多いので、そんな苦戦している ときに、ほかの仕事があるのは、大変ありがたいことです。

先日、いただいたお仕事は、地球丸『SALTWATER』誌の名物連載「新日本ヒラメ紀行」の撮影。元祖ヒラメハンターと呼ばれる堀田光哉さんは、ヒラメ のルアーゲームを世に広めた第一人者。これまで何度もメーカーのカタログ撮影でご一緒させていただたことがあり気心が知れています。

秋の色が日に日に濃くなる9月下旬、青森県の海へと向かいました。西日本の海はほぼ行き尽くしてきましたが、関東以北はまだまだ知らないところが多く、とりわけ青森県は初めて訪れる場所。

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喜々として向かったのですが、釣り場と見定めていた日本海側の五所川原に到着してみると、河川から台風後の濁り水が流入して沿岸部はことごとく濁った状態。

ならばと、太平洋側の三沢方面に大移動すると、今度は次の台風の巨大なウネリで沿岸部は真っ白け。

再び日本海側に戻って右往左往しますが、どこも濁りが入って釣れる気配なし。この時点でボーズ覚悟、意気消沈の二人でした。

しかし、さすがに元祖ヒラメハンターの異名をとる堀田さん、濁りがややましな釣り場を絞り込み、粘り強くルアーを投げ続けて、ロケ終了2時間前に奇跡の1尾をキャッチしてくれました。

釣り上げた瞬間、二人でがっちりガッチリ握手。だれもいないサーフで、ええ歳のオッサン二人がガッツポーズしたり拳を突き上げたり雄叫びを上げたりしながら小躍りしている光景は、端から見たら、さぞや滑稽だったことでしょう。

ヒラメは1尾釣れれば御の字の魚。この悪条件で2尾目を狙うのは厳しいだろうと判断し、少し早めに切り上げ、レンタカーを飛ばして観光名所の竜飛岬へ。

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わずか20分の観光でしたが、津軽海峡の向こうに北海道の大地が見えたり、マグロ狙いの漁船がナブラを探している光景が見えたりして楽しむことができました。

奇跡的に出合った1尾のヒラメにすくわれた堀田さんと私。のちのちそのヒラメが全国誌の表紙を飾り、巻頭カラーページも賑わせています。1尾のヒラメの力、すごい!

久々のプライベート釣行

2013年10月10日
予定していた遠征ロケが台風で延期になり、ぽっかりとスケジュールが空いてしまいました。サーフェースを設立してからこのかた、休みらしい休みも取らずに仕事ばかりで突っ走ってきたので、ここはひとつ自分へのご褒美として、大好きなアユ釣りに行くことにしました。

場所は、和歌山県有田川。9月16日に近畿圏を襲った台風18号の影響が残り、川はまだ白濁した流れでした。上流にダムがあり、そこが一旦濁ると長期間に わたって濁り水が吐き出されるため、清流の流れは台なしになってしまいます。1週間前、上流にダムがない静岡県狩野川に撮影に行っていたのですが、水は清 冽そのものでした。

川底の石を見ようとするのですが、濁りでほとんど見えず、アユがいるのかいないのか不安がよぎります。でも、岸近くの岩を見てホッと胸をなで下ろしました。立派なハミ跡があちこちの岩に残されていたからです。

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オトリを放つと、開始10分ほどで1尾目。20cmほどの良型です。その後もぽつぽつと18?23cmが掛かり、秋晴れの平日に、荒瀬とトロが連続する好ポイントを独占状態で満喫することができました。

ちょっとした写真撮影も兼ねての釣行だったのですが、いやはや、一旦竿を手に持つと、カメラに持ち替えられない! もうちょっと釣ってから、あそこを攻めてから、もう1尾掛かってから…の連続で、自分でも笑ってしまうほど釣り人らしさ全開です。

結局、無理矢理竿を手から引きはがしてカメラに持ち替えられたのは、太陽が山の端にかかりかけた夕刻。あと10分遅ければ、太陽の光がなくなり、暗い写真しか撮れないところでした。

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10月に入ってシーズン終盤を迎えている有田川でしたが、アユは思ったより若々しく、持ち帰って食べてみると、白子も真子もまだあまり成熟していませんで した。これは、いまのうちに楽しんでおかないと。むくむくと釣り人の虫がうずき始めて、次の日も有田川へと車を走らせていたのでした。