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アオリイカの産卵場

2013年07月22日
ルアー雑誌のエギング撮影で和歌山県串本に行ってきました。秋のエギング開幕に合わせて雑誌を発刊するには、いまから取材して記事を作り始めなくてはいけません。

7月、8月といえば、アオリイカは産卵したあとでもっとも釣れない時期。苦戦を覚悟で撮影に挑みました。幸いにして、そのアングラーとはかねてから相性がよく(もちろん腕もいい!)、デイゲームで予想以上の釣果を得ることができました。

日が暮れかけて撮影を終えようとしたとき、ふと漁港内を見回すと、水面下に1kgクラスのアオリイカを発見。よく見ると、大きな藻の周りに同サイズが3杯、4杯と集まっていました。

アングラーが早速エギを投入しましたが、まったく興味を示しません。大きな海藻の真ん中には白い卵が見えました。数杯のイカが、入れ替わりながら卵を守っているところでした。

「見たときに必ず撮る」がカメラマンの鉄則。日が暮れてしまう前に、慌てて潜る格好に着替えて水中撮影を試みました。

AoriTamago
息を潜めてゆっくり近付きましたが、人影に気付いてイカは藻から離れていってしまいました。少し離れたところでレギュレターの排気音を殺しながらイカが 戻ってくるのを待ちましたが、時間だけが過ぎていきます。「こんな即席の撮影の仕方で、いい写真が撮れるほど自然は甘くないよな?」と考え直し、待つこと をあきらめました。最後に藻に近寄って卵だけを撮影させてもらいました。

7月中旬に思いがけず出くわしたアオリイカの産卵シーン。イカが釣れて取材が成功したことを私たちは一方的に喜んでいたのですが、こういう自然の摂理のうえにエギングという遊びが成り立っているということを改めて感じる体験になりました。

『チヌかかり釣りREAL2』魅惑の挑戦

2013年07月09日
弊社が発売した最初のDVDは、水中電話を使ってイカダ下の出来事をリポートする『チヌかかり釣りREAL』でした。この第二弾となる『チヌかかり釣りREAL2』の撮影に取り組みます。タッグを組むのは、第一弾で共に苦労した稲垣昌己さんです。

今回のテーマは「チヌがエサを食う瞬間」です。第一弾では、ダイバーである私が、ダンゴの崩壊過程やサシエの動き、仕掛けの流れ方など、かかり釣り師がぜ ひ知っておきたい20の項目を海中実況中継しました。これまで想像だけに頼っていた水面下のリアルが分かり、これはこれで意義深い内容が撮影できたと思っ ています。

しかし、常にエサの近くにダイバーがいる撮影手法では、警戒心の強いチヌの姿をとらえることができませんでした。だれもが普通に釣りをするイカダで、チヌの捕食シーンをとらえるのは、実はそう簡単なことではありません。

相手は野生のチヌ。少しでも違和感を与えてしまうと、食い気をなくして近寄ってきてくれません。透明度、水深、潮流、ダンゴの濁り、ダンゴに群れるエサ取 りなどの条件で、捕食の瞬間が撮影できていないことも十分考えられます。『チヌ紀州釣りREAL』でも、この点で非常に苦労しました。

これまで様々な水中撮影を試み、少しずつ「こうすれば撮れるのではないか」という策がかたまりつつあります。撮影の成功を祈って、しかし、半分は失敗も覚悟しながら、魅惑のチャレンジをしてきます。