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長いロードが一段落!

2012年05月16日
3月から本格的に始動し、ほぼ全力で取り組んできた『グレフカセ釣りREAL』の制作が、本日ようやく一段落つきました。いま私が持てる力で、できることはやり切った、という達成感とともに、まだ残る余熱を心地よく感じます。

漁港でマキエや仕掛けの沈み方を比較する「基礎調査編」、磯に渡って磯周りの海底形状、シモリ、サラシ、潮流、潜り潮、魚が居着く場所など、様々な自然要因を細かく観察し、水中電話を使って海中実況中継する「磯調査編」、その磯で一平ちゃんにフカセ釣りをしてもらい、マキエにワッと群がるグレの行動や、サシエを見切ったり、食ったサシエを吐き出す衝撃的なシーンをとらえた「実釣調査編」、そして、これら3調査で分かった新事実を実際の磯釣りで活かす「実釣編」の4編構成です。

GureFukaseRea
グレフカセREALジャケット いつものことながら、あれも入れたい、これも入れたい、ここの編集はもっとこうした方が理解しやすいなど、試行錯誤と推こうを繰り返しました。一平ちゃんにも編集過程で有用な意見をたくさんもらい、改変を加えて完成度を高めていきました。多くの手間暇をかけて、ようやくゴールにたどり着くと、145分の長編になってしまいました。

残念ながら、このDVDの中には、大型グレと攻防する迫力のやり取りシーンはありません。大型グレをどや顔で持つ決めポーズもありません(悪いコンディションに四苦八苦しながらも突破口を見つけて中型グレを引き出したハニカミ顔の一平ちゃんはあります)。制作者の立場からすると、大型グレとの攻防があった方が、何となくインパクトが増していいのですが、このDVDでは二の次でいいのです。

目ざしたのは、一人一人のフカセ釣り師に役立つ知見を分かりやすく伝えることです。145分の中には、水中撮影で分かった新しい事実とともに、フカセ釣り師の知識と技術を飛躍的に向上させるヒントが高い密度で詰め込まれています。その一つ一つが、このDVDの柱です。向上心に満ちたグレ釣り師は、きっと私が伝えきれなかったことも読み取って自分の釣りに活かされるに違いありません。

『グレフカセ釣りREAL』は、5月末の発売になります。発売後、順次釣具店で取り扱っていただけると思いますので、6月上旬にはご覧いただけると思います。よろしくお願い致します。

百聞は一見に如かず

2012年05月09日
下の写真は『グレフカセ釣りREAL』の仕掛けのなじみ方を調べたときの一コマです。私が撮影した水中映像を、ある程度編集を終えた段階で一平ちゃんに見てもらい、さらに認識を深めようと、事務所に来てもらってモニターに映し出される仕掛けの動きを見ながら、二人でうんちくを語り合っているシーンです。

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仕掛けフロロ サーフェースDVDのREALシリーズは、そのネーミングから実際の釣りに即した映像であることに強いこだわりを持っています。

現場でこの手の調査をするとき、ハリスは視認性の高いホワイトや蛍光イエローなどのラインを使った方が、ハリスがなじんでいく過程が分かりやすいのですが、残念ながらハリスのメイン素材であるフロロカーボンには、視認性の高いカラーがありません。ハリスは魚に見えないことを目ざして開発されていますから、当然といえば当然です。

フロロカーボンには大きな特徴がいくつかあります。ナイロンラインと比べて比重が大きく沈みやすいこと(ナイロン1.14 フロロカーボン1.78)、吸水率が限りなくゼロに近く強度が安定していること、適度なコシがあり糸さばきがよいこと、屈折率が水に近くて魚に見えにくいことなどが挙げられ、ハリスに最適な素材といわれています。いわば定番中の定番です。

調査前、なじむ過程が確認しやすい奇抜な色のナイロンハリスを使うべきか、見えにくいけど現実的なフロロカーボンを使うべきか、相当悩みました。ラインメーカーのカタログをあさって、視認性のよいフロロカーボンが発売されていないものかと探し回りもしました。

結局、調査で使用したのは、釣り人が普段の釣りで普通に使っているフロロカーボン2号でした。見えなくても、これがREALです。もしナイロンラインを使っていたら、その調査はUNREALになっていたことでしょう。

海中に潜ってカメラを構えて仕掛けがなじむ過程を撮影し始めたとき、すぐに「あれれっ?」と首を傾げました。屈折率が水に近くて見えにくいはずのフロロカーボンが、目の前で「丸見え」だったからです。斜め下からあおぎ見た格好ですから、魚にも同じように見えているに違いありません。

天気がよく私の真後ろからの順光だったので、コーティングが光を反射して特に見えやすかったのかもしれません。しかし、「ハリスの見えにくさ」は、フロロカーボンの特性に挙げるほどのものではないなと、このとき初めて知ったのでした。20年以上、フロロカーボンは見えにくい素材と信じてきた私は、何だったのかっ!!

というような、大なり小なりセンセーショナルな発見が『グレフカセ釣りREAL』にはいろいろ詰まっています。これまで培ってきた釣り勘や、正しいと信じてきた理念や通説は、もろくも崩れ去るかも知れませんので、十分ご注意のうえ、ご覧下さい。

ってか、そんな差し出がましいこという前に、早く発売しなければ…(汗!!)

和歌山県勝浦の磯で実釣撮影

2012年05月01日
『グレフカセ釣りREAL』は基礎調査編、磯調査編、実釣調査編、実釣編の4編構成になります。水中映像で構成する基礎調査編?実釣調査編は、すでに撮影を終えて編集過程にありますが、これらの水中映像を見たうえで、実際のフカセ釣りに応用しながら良型グレを狙う実釣編はまだ撮影を終えていませんでした。

春はグレが産卵を終えて一時的に食い渋る季節。時期的に厳しい面があったのですが、実釣編を撮影するために思い切って一平ちゃんと和歌山県勝浦の磯にアタックしました。

一番船で山成群島の一の島に上がると、なんと一帯の海が緑がかったバスクリン色! 見るからによくない潮が停滞していました。しかし、表層の潮がこのような色でも、少し下の層にはきれいな潮がある可能性も高いので、見た目で判断せず、がんばって実釣することにしました。

釣り始めると手のひらサイズのグレが連発でヒット。終始、このサイズに悩まされましたが、終了間際に納得の尾長グレ(写真)を引き出してくれました。

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一平ちゃん×尾長 今回の釣行は、水中映像で分かった新事実を積極的に実釣にフィードバックし、攻め方の引き出しを増やすことを重視していました。

水中のグレの動きや、仕掛け、サシエ、マキエの動きを推理しながら、様々な攻め方を試して尾長グレを引き出した一平ちゃん。水中映像を元に海中で何が起こっているかを、確信を持って攻める姿は、上達をめざすフカセ釣り師のよき模範となるに違いありません。