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チヌが釣れる秘訣

2012年03月29日
5投でチヌ4尾。稲垣さんとDVD撮影をしたときの釣り開始直後の連続ヒットです。1日がんばって釣りをしても、なかなかチヌと対面できなくて…という人には、ちょっと信じがたい光景かもしれません。たまたま水温や潮流など自然条件が有利にはたらき、チヌの活性が上がっていたのでしょうか?

もちろん、それもあるでしょう。しかし、別の要因で思い当たる節があります。撮影は1日の釣りの流れを細かく追っていく形で進めました。イカダに上がって釣り座を決め、先にダンゴを作って魚を集めるためのダンゴを放り込んで、朝ご飯を食べ、釣りやすいように荷物を配置してからタックルを準備し、サシエも用意し……と、一つ一つの工程を時間をかけてきっちり撮影していきました。

「釣り始めるまで必ず30分以上、何もしたらアカンぞ!!」
数年前、急潮で有名な徳島県堂浦の細川渡船に釣行したときのことでした。かかり釣り経験の浅かった私は、筋金入りの釣り師でもある細川船頭に教えを請い、釣り始めるまでの行程をレクチャーしてもらえることになりました。朝一番に当地独特のダンゴの作り方を習い、魚を集めるために数個放り込んだあと、さっそく竿に手を伸ばそうとする私を制して、細川船頭は先の言葉を私に投げかけました。

曰く、マキエ用のダンゴを投入してすぐに釣り始めるなど愚の骨頂。じっくり間を置いてチヌの警戒心がほぐれてから釣り始めなさい、とのことでした。釣り好きが高じて船頭になり、毎日かかり釣りに接している船頭さんが厳守を命じる、いわば必釣の掟です。守らないわけにはいきません。手持ちぶさたでしたが、うずうずしながら30分待ったのを記憶しています。

DVD撮影時、マキエ用のダンゴを放り込んだあと、ゆうに1時間以上が過ぎていました。おそらく、私たちがイカダの上であれもこれもと懸命に撮影している間に、海底ではダンゴの集魚成分につられて近寄ってきたチヌが、警戒心を解きほぐして捕食モードに入っていたに違いありません。5投で4尾の背景には、そんな「何もしない時間」があったのではないでしょうか。

それで堂浦ではお前にもチヌが釣れたのかって? そりゃぁ、もう、5投で4尾とはいきませんが、必釣の掟のおかげで、そこそこは釣れました。